イカした演奏のために知っておいて欲しいこと

セプテンバーミュージックスクール代表の細川です。

前述しましたブログ、吹奏楽のポップスをイカした演奏に変えたい!方へ その1

はもうお読みいただけましたでしょうか?

今回は実際の楽譜と向き合ったときにすぐに行える考え方と練習方法をお話ししてゆきます。

 

イカしてない原因はどこにあるの?

吹奏楽のポップスを演奏するときに、いくつか注意しておくと演奏が変わるのではないか?という事を提起いたしました。

その中で8分音符についてちょっとお話しをしたいと思います。

例えば、テンポ130~140ぐらいの軽快な明るいポップス楽曲を演奏することになったとしましょう。

良く私が耳にする一番最初の違和感はこうです。

 

ドラムのハイハットに抑揚が感じられないなあ。。

 

そもそも楽譜にアクセント記号や表情記号など特別書かれていなかったとしましょう。

書いてあってもスネアドラムと同じ位置にアクセント記号がついていただけだとしましょう。

 

指示が書かれていなければ同じアクセントで演奏するのか?

 

こういうふうに考えたこと、思ったことはありますか?

 

いまドラムのハイハットを例に挙げましたが実はこれ、すべての楽器の演奏者に言えることなのです。

吹奏楽でよく演奏されるマーチなどでは8分音符が続いて書かれていて、主メロディーのバックでリズムを刻むフレーズを演奏することはよくありますね。

この場合特別指示がなければおそらく同じ表情で演奏することになることが多いでしょう。間違いではありませんし、それが一般的ですし、それで綺麗に聞こえているものです。

しかしこれを同様にポップスで演奏すると、どうしても違和感が出てくる、そう思うのです。

これはなぜなのでしょうか?

 

音の話をテキストで表現すのはとても難しいなあ、といま私は書きながら感じています (笑)

 

歌ってみて!そこにヒントがある

ではどうしてゆけばよいか気づくヒントとなることを書いてみたいと思います。

結論から先に言いますと「もっと歌うように演奏をしてごらんなさい」

という事で多くの部分は印象が劇的に変わってきます。

 

8分音符が1小節に8個、特別に表情記号など指示の書かれていない同じ音で並んだフレーズがあったとしましょう。

あなたならどうふきますか? タタタタタタタタ

歌うように演奏をしてみましょう。どんな歌い方がありまでしょうか?

トォウ、タ、ティ、タ トォウ、タ、ティ、タ

To, ta, To, ta, To, ta, To, ta,

ドゥ、ダ、ドゥ、ダ、ディ、ダ、ドゥ、ダ

Do, da, Do, da, Do, da, Do, da, Do, do,

 

世に出ている理論書などでは色々な表現がありますね

これはニュアンスの違いで内容はほぼ同じと解釈して結構でしょう。

 

そう、スキャットのように一度口にだしてみるのも良いでしょう。

確かにこういう歌い方あるね、と思われるフレーズだと思います。

 

でもどうですか?こんなフレーズがすぐに頭に浮かびますでしょうか?

ここで大切なのが、楽譜にはない要素が実は沢山あり、それを表現できればもっと良い演奏になるという事です。

でもみんながジャズはポップスを同じぐらい知っているいる訳ではありませんし、そんなの難しい、と思ってしまいますよね。

それが当たり前なのです。

吹奏楽には指揮者がいます。あるいはコンサートマスターがいます。

彼らがこういったフレーズを先頭に立ち伝えられれば、それは一番早くバンドがまとまることでしょう。

しかしそうでない場合がほとんどです。

ですからいくつかあなたがバンドを引っ張って行けるヒントを持っている事はとても大事なのです。

先程例に挙げた トォウ、タ、ティ、タ トォウ、タ、ティ、タ

実際にこう歌うつもりで演奏したときには、一体どんなことが起こっているのでしょう。

 

まず、トォウ、と タ、はどちらが長いアーティキュレーションで演奏されると思いますか?

そう、トォウですね。

要するに、同じ8分音符なのに、長さが違ってくるのです。

これを表情記号で書くと、トォウ、は8分音符の上にレガートを置くことになるでしょう。

タ、は8分音符の上にスタッカートを置くことになるでしょう。

そう、自然に歌えるように吹くこと、演奏することが出来れば 実際に音譜の長さやアクセントが違ってくるのです。

演奏をする多くは、主旋律であろうと対旋律であろうと、リズムを刻んでいようと、フレーズというひとつのまとまりを演奏していますよね。ここにこの歌い方を落とし込んでゆくことになります。

きっといくつもの歌い方があるでしょう。その中で一番自然で一番しっくりくる歌いかたを、最小単位のパートでまとめて、そして全体を合奏でまとめてゆければ随分と印象の違った演奏になることでしょう。

 

さまざまな音楽を聴く、出来れば傍で生演奏を

では、歌うようにして演奏するフレーズはどのようにしたら習得できるのか?

 

これはやはり、実際に演奏されている音を聞くことが最重要だと考えています。

もちろん録音されたCDやレコード、あるいはyoutubeを見ることも出来ます。

しかし、あなたの体のなかに生きた情報を蓄えるには生で、しかも自分の傍で実際に演奏を聴いて、体で感じることが一番、「歌う」ということについては大切だと思います。

 

J-popも?全てのポップス基本の奏法はジャズにある

ジャズはポップスの基本になります。歴史がそれを証明してくれていますよね。

吹奏楽、正確には海軍のブラスバンド。

初めて日本に吹奏楽が紹介されたときは吹奏楽という言葉はまだなく、ミリタリーバンド、と称されていたそうです。

そのミリタリーバンドから吹奏楽が始まり、やがて1900年代初頭にアメリカでアフリカ系のミュージシャンたちとのリズムの融合によって、ジャズ、という音楽が初めて生まれます。

やがてその音楽はデキシーランドジャズ → スイングジャズ(ビッグバンド全盛時代) → ビバップの誕生 → ハードバップ → ロックとの融合、、、を経て現在のポップスミュージックはあるのです。

吹奏楽のポップスをイカした演奏に変えたい、と思う方はぜひジャズを学んでいただきたい、

という理由はここにあるのです。

決してジャズだけを学ぶことではないのです。当スクールでは、こういったことを踏まえたカリキュラムやレッスンが用意されているのです。

どうでしょう? 興味出てきました?

もっと聞きたいや、こんなことどうなの?など、感想や質問もお受けいたしております。

体験入学に来てポップス、ジャズを演奏する楽しさを実感しに来てください。

さあ、新しいあなたの音楽の扉をセプテンバーミュージックスクールで開いてみませんか?

次回以降アンブシュアについて詳しく書いてみたいと思っています。

 

東京都池袋駅東口徒歩1分 セプテンバーミュージックスクール