皆さん、こんにちは。

東京都豊島区池袋東口徒歩1分ジャズ専門音楽教室

セプテンバーミュージックスクールピアノ講師の山﨑 陽子です。

 

前回から少し時間が空いてしまいました。

続きを書きたいと思います。

 

前回のブログはこちら

https://septembermusic-school.com/2574

 

『熱中』

音大進学と心が決まれば、必死で練習をする日々に突入です。

レッスンで注意された事は完全に自分のものにしようと夢中で練習をしました。

気づくと何時間も経っていて、夏休みの最中は夢中で10時間ほど練習をすることも。

できない事をどうしたらできるようになるのか、自分に合う方法を研究しながら、できるように変化してゆく自分が楽しくて、気付くとこれまでとは別人のようになっていました。

 

テクニック的に難しいものばかりのクラシック。

限界を超え続けないと弾けない曲芸に近いものが多いので、まずはとにかくゆっくりつまずかずに弾けるようにし、脳と身体がしっかりと理解して連動する速さで弾けるようにし、そこから少しづつ全体速度をあげてゆくのが最短距離。

それと同時にフォームを直したかったので、鏡を横に置き常にフォームのチェック。

そして、もう今日は体力集中力ともに限界だと思うところまでやり、すぱっとよく眠る。

すると翌日、できなかった箇所ができるようになっていることもよくあり、驚きました。

寝ている間に脳が整理をしてくれるんですね。

 

ですが、受験目前になると、かなりナーバスになりました。

ある苦手なパッセージが何をどうやってもうまく弾けず、悩みに悩み、高校へ行っても1日ずっとその事を悩み、ピアノを見ると吐き気がしてしまう日々。

何が足りなかったのか、今思えばわかることです。

後ほど書きますが、一番大事な事が当時の私にはできていなかったのです。

 

悩みながら向かうレッスンでは、やはりその部分がうまく弾けず、当時ついていた助教授の先生から非常に非常に厳しい言葉を言い捨てられました。

 

”受験前に見捨てられてしまった、、。”

思ってしまった当時の私にとっては

この世の終わり。 絶望、です。

 

レッスンでは絶対に泣かないでいようと思っていたので、泣き出したい気持ちを必死でこらえ、迎えに来てくれていた父の車の中でこらえきれず号泣。

我慢していたせいでしゃくりあげてしまったのと、息が苦しい、という私に、深呼吸しろ、という父の言葉を信じたせいでもっとひどくなり(笑 / その後、異変に気付き、すぐに車の中にあったビニールを渡され二酸化炭素を吸い、少し楽にはなりましたが、、)過呼吸になり全身が痺れ、そのまま病院へ行き安定剤を打たれたことも(笑)。

 

今思えば不器用ではありましたが(笑)あんなに全ての時間とエネルギーをかけてピアノと自分に向き合えたのはあの時が一番かもしれません。

今振り返ると人生の中で最も大切な宝物のような時間となっています。

 

そして、その後、受験当日。

人生で一回目のギックリ腰(これまで10回以上やっています)になりつつも、鍼とコルセットでなんとかしながら、問題のパッセージもただただ気合いで乗り切り、無事合格することができたのでした。

どんな演奏をしたのかはあまり覚えていませんが、、、。

 

高校受験の時は38度の高熱、そして音大受験ではギックリ腰と、ここぞという勝負時に万全の体調で臨めない、、、のは自分のせいでしかありませんが、おかしな話、高熱やギックリ腰という試練のおかげで、変に緊張せず、精神がキリッと整い、極限での開き直りの覚悟と普段味わうことができない集中力が発揮できたのだと思っています。

 

『音の響き』

短大の2年間、私の科は主科のピアノに加え、副科として声楽と他の楽器(バイオリンを専攻)のレッスンがそれぞれ週に1回ずつあり、加えて教職も取っていたので、とても忙しかったのですが、あらゆる角度から音楽性を伸ばし、広げ、知識を吸収できることが幸せでありました。

 

音大に入ってからのピアノの先生には、テクニックはもちろんのこと、徹底して音の響かせ方やピアノの鳴らし方を教えていただきました。

 

1音を鳴らすのにできるまで何回も繰り返し、響かせるためのイメージと技術を叩き込んでいただいた事、作曲家の当時の社会的事情に思いを馳せながらの演奏、精神だけが自由であること、それを音楽で表現する事、などなど、、キリがありませんが、本当に(これまで導いてくださった先生方全員にもですが)心から感謝しております。

そして卒業後は、ジャズ、ポピュラーの専門学校へ通い始めます。

そこでブラジル音楽と出会い、その生命力豊かなリズム、リリカルで郷愁感漂う旋律(いわゆるサウダージです)と多幸感にガツンとやられ、私はこれがやりたい!と今日に至るまで傾倒することになるのですが。

 

『コードとグルーヴ』

クラシック音大卒あるあるで、私もよく音大卒やクラシックあがりの生徒さんから悩みを相談されるのですが、

ポピュラーでもブラジル音楽でもベーシックとなるジャズのコード・ヴォイシング、グルーヴに関しては共通して、皆さんなかなか苦労があるようです(私もそうでしたが)。

耳慣れしていないとテンションがどうも不協和音に聴こえてしまい、美味しいヴォイシングをどうやったら作れるのか、その前に美味しい響きとは何なのかについて悩みます。

音大でも和声の授業や、コード付けの授業はありましたがやはり別物ではあります。

 

そしてどんな音楽でも重要になってくるグルーヴ。

これは私も最初はわかりませんでした。クラシック上がりにとっては、グルーヴって何?? なのです。

あ!身体が自然と動かされるような、目には見えない”これ”のことか!と。

そしてアクセントもクラシックとは真逆。 最初はよく言われるウサギのダンス~♪ になりがちなのです。

 

クラシックではテンポの伸び縮み、情感豊かな緩急のルバートや、速いパッセージの中で加速(アッチェレランド)して駆け上がったりたたみ込んだりする事で、演奏が輝くことがあります。他方、ポピュラーなどでは、一定の円運動の繰り返し(この中でも一拍内の伸び縮みはありますが)とバンドアンサンブルの中で、楽器間の関係性も生まれます。

 

グルーヴを体得するにはまず踊れ。とよく言われますが、身体の動きや呼吸と密接にリンクするものなのですね。

(この意味においてはクラシック(ルネサンス~バロックの舞曲やワルツ等々)でも、ポピュラー音楽(サンバ、サルサ、ヒップホップ、等々、ダンスミュージック)でも共通なのですが)

 

アンサンブルではなく1人で弾いてきたクラシックピアノ。

1人ですべてを弾いてきているので、難しいことを主役で弾きたい気持ちを引きずります。

それがバンド内ではToo Muchで弾き過ぎ、そんなに弾かないでと言われることも多々。

そうなると基準がまだわからないので、今度は弾かなさ過ぎだったり。

他にもアクセントの勘違いで荒っぽくなったり、走らないように重くし過ぎてしまったり(これは大きな間違い)。

ああ、昔の方が迷いがなくて上手かったなあ、などと落ち込んだり(笑)。

 

上記同様に、私もいろいろと経てきました。

なので、音大卒でジャズやポピュラーの世界に入りたての生徒さんが共通して感じること、陥ること、戸惑いは手に取るようによくわかります。

 

コード・ヴォイシングに関しては、まず最初は基本パターンを覚え、多くの楽曲をこなし実践し、コピーしながら慣れ、お気に入りのコードの色彩パターンを増やしてゆきました。

そしてフレーズやグルーヴも、大事なのは、あんな風になりたい!という強烈な憧れの存在を持つことなんだと思います。

インプット~クリエイト(昇華)~アウトプット、を繰り返し、作っては壊し、足りないものを求め、持っているものを拡大しながら進むしかないのだろうと思います。

 

そして常に、テクニックを超える強力な強烈な、鮮烈なイメージを頭の中に描くこと。

音楽の中に入り、音楽に乗り、運転してゆくには、

自分の五感を刺激するものを聴いたり、見て、描いた理想の絵が大事になるかと思います。

何をクリエイトしようか、と思いながらの演奏はとても幸せでワクワクするものです。

これが前出の私の暗黒時代に一番必要だったことです。

 

無料体験レッスン、受付中です。

 

皆さんにお会いできるのを楽しみに、お待ちしております。