こんにちは。

東京都豊島区池袋東口徒歩1分ジャズ専門音楽教室

セプテンバーミュージックスクール代表ジャズトランペット奏者の細川玄です。

 

前回のブログはもうお読みいただけましたでしょうか?

僕がジャズを習得した道のり その1(耳コピとコードネーム)

 

前回に引き続きジャズトランペット奏者細川玄が、少年時代からどのようにしてジャズと出会い、アドリブを習得していったのかのヒストリーを綴っています。

「アドリブってどうやったら出来るようになるの?」

こう思われている方、これからアドリブ出来るようになってジャズを演奏したいと思われている方必読です。

 

 

初めてのジャムセッション

周りでジャズを教えていただける方は皆無のまま、高校時代を迎えることになりました。

初めてジャズに触れ、雷を打たれた感触を覚えたのは小学校時代。

当時は横浜に住んでいました。

 

中学2年生から高校を卒業するまでの5年間、私は静岡県の浜松市というところで過ごしました。

中学時代、私の自宅に父が知人のトロンボーン奏者を連れて来たことがありました。

彼はジャズが演奏できるとのことで、 トロンボーンも持参して来てくれました。

リビングで家族と話をした後、私の部屋で彼と二人きりになり、一緒に楽器を吹くことにしました。

 

レコードをかけて、 それをバッグに一緒にアドリブソロを取って遊んでもらったことを覚えています。

何のレコードをかけたかまでは全く覚えていないのですが、 ブルースであったことを覚えています。

目の前で初めて聞くジャズアドリブの即興演奏でした。

出てくる音が、 ジャズフレーズそのものでとても感動したのを覚えています。

 

実際に目の前の演奏が大きなヒントになった

目の前で演奏を見られたことが大変ヒントになったように思いました。

実際に何が行われているかを 初めて目の前で演奏を確認したわけですから、

レコードを聴いていた時の何十倍もの情報量が一気に入って きた感覚でした。

 

この頃、私のトランペット歴は既に5~6年の経験者になっていましたから、トロンボーンを吹いている姿をみて、楽器の操作を見ているだけでも、どんな音程、フレーズ、リズム、音域、などある程度理解出来ました。

というかいつにも増して、砂に水が染み込むようにぐんぐんと頭に、体に入ってくる感覚を覚えたのです。。

 

そしてこうも思ったのです。

「これだ! こういうのをやりたかったんだ!!」 と興奮 した気持ちと同時に

「 これは僕にもできそうだな。。」 とも思いました。

 

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レコードをカラオケにしてアドリブを吹く

 

今ならジャズのカラオケだって世の中にはあります。

YouTube で探せばきっと欲しいカラオケだって見つかることでしょう。

Midi で打ち込んでシンセサイザーで再現することだってできるでしょう。

 

当時中学生の僕は、 持っているレコードに合わせて吹くことが精一杯の練習方法でした。

レコードも数枚しか持っていません。

もしかしたら一番多かったのは、 カセットテープをかけながら吹いていたようにも思います。

内容はもちろんAMラジオをラジカセで収録したものです。(笑)

 

この練習方法は高校生になるまでずっとやっていました。

本当に楽しい練習だったんです。

 

当時よくかけたのは、チャーリーパーカーのダイヤルレーベルレコーディングのカセットテープです。

 

Now the time、 チュニジアの夜、 など今でもセッションの定番曲がたくさん収録されたカセットテープを持っていました。

 

これに合わせて練習していたことで、 ある程度アドリブを吹けるぞ、という気持ちになっていたことと、 ワンコーラスというサイズ感覚、 要するに何小節で区切りが来て何小節でまた最初に戻るのか、 という音楽的な感覚を身につけられたことは大きかったと思います。

 

今思えば、 チャーリーパーカーと一緒に僕もテーマを一緒に吹き、 チャーリーパーカーのソロの後に私がソロを取る、 これの繰り返しでした。

 

ジャズ詳しい方でしたらもう分かると思いますが、 私が吹いていた部分、 本来はマイルスデイヴィスが吹いていた部分ですよね。

私はマイルスデイヴィスを差し置いて、かぶせるように上からトランペットを吹き、チャーリーパーカーと共演をしていたのです。(笑)

なんて贅沢なことだったのでしょう。

 

当スクールのジャズアドリブマスターコースはこの体験を基に、マイナスワンCDを使用し先生と生徒様と交互に演奏をすることで、耳からより本格的なジャズアドリブを習得してゆく内容となっております。

これまで多くの生徒様がアドリブを習得し、現在ライブ活動などそれぞれの音楽シーンで活躍しています。

 

このブログの最後にこの練習にお勧めのCDをご紹介しますので併せてご覧ください。

 

はじめてのジャムセッションの日がやってきた

当時私が住んでいた近所には静岡大学がありました。

静岡大学の裏手に、 ひっそりと小さなジャズ喫茶がありました。

 

私も高校生になり、 本格的にジャズの 活動の場所を探していた頃、そのジャズ喫茶のマスターと出会いました。

最初はコーヒーを飲んでジャズのレコードを聴くと言う、 ごく一般的な楽しみ方をしたくてそのお店に時々通うようになりました。

 

ある日マスターから、「今度、静岡大学のジャズ研の学生が店でライブをやるから見に来ないか?」と誘ってくれました。

そしてライブの当日がやってきました。

一曲でもいいから僕も混ぜてもらえないだろうか? と思い、私は客でしたが厚かましくもそのライブに自分の楽器を持って行きました。

もちろんマスター以外知り合いは誰もいません。

 

お店に到着し、 マスターに相談しました。

「1曲でいいから一緒に吹かせてもらうことはできませんか?」と。

するとマスターは調子の良い口調で「 アンコールがかかったら1曲混ぜてもらえるように話をしとくよ」 と言ってくれました。

 

いよいよジャズ研学生のライブが始まりました。

静岡大学のジャズ研の学生のコンボ演奏をずっと聞いていましたが、正直演奏内容を覚えていないんです。

アンコールの時に僕はどうなるのだろうと、そのことばかりで終始心臓はドキドキ。。 

 

店の2階にあるライブスペース。

狭いながらほぼ満席で、会場は終始盛り上がっていたことは覚えています。

そして本編のコンサートが終わり、アンコールがかかり、再び演奏が始まる気配。。

がしかし、 誰も私を呼んではくれませんでした。。

 

「あれ?」

 

アンコールも終わりライブは終了してしまいました。。

マスターはすっかり僕がお願いした話は忘れていて、メンバーに僕がセッションで加わりたいと話したことを伝えていませんでした。。(笑)

 

大変がったりしていたのですが、ここで帰るつもりにもなれなかったのです。

僕は今日は演奏するつもりでここへ来ていたわけですから。。

 

ドラムのお兄さんがシンバルを外して片付けようとしているところに僕は自分から近づき「 1曲でいいから一緒に演奏してもらえませんか?」 とお願いしてみました。

すると、

「そうなの? いいよもちろん!今仲間を集めてくる」 と言って声をかけてくれて再びメンバーが集まってくれました。

お客様もほとんど帰らず残ったままでした。

この流れですから、ここから主役は完全に僕になってしまいました。

 

「何の曲を演る?」 とメンバーから尋ねられた時、僕はチャーリーパーカーの Now the time をリクエストしたと記憶しています。

Fのブルースです。

ドラムがいて、ベースがいて、ピアノがいて。。 そして私のトランペット。

本当にコンボスタイルで今自分がジャズを演奏しているのだ。。 と本当に心から嬉しかったことを覚えています。。

 

当時はソロを次のプレイヤーにをどのように渡せば良いのかもよくわからず、 レコードと同じサイズ程度の2コーラスぐらいでソロを渡してしまったような記憶があります。。今思うともったいないことをしました。。

 

本当に心臓がドキドキして口から飛び出るほどの緊張。。

しかし今まさにジャズバンドの中でリアルに打ち出されている生のサウンドの中に身を置いて演奏をしている私がいるのだと感じたとき、昇天するほど嬉しかった出来事でした。

 

これが私の人生最初のジャムセッションの日の話でした。

 

次回へ続く。

 

アドリブ習得にお勧めのCDを紹介します

今この記事を読んで「なんのCDが良いのだろうか?」と思った方に幾つか、お勧めを紹介しましょう。

チャーリーパーカーのダイアルレコーディング

「チャーリーパーカーオンダイアルVol.1」

 

クリフォードブラウンの名盤

「Study of Brown」

ジャズ習得に大切な「耳で聞く力を養う」ことと「コードネームは鍵盤を弾いて覚える」は現在セプテンバーミュージックスクールで私が行っている「ジャズアドリブマスターコース」のレッスンそのものです。

生徒様にはいつも「聞く力を養う」ことと「コードネームは鍵盤を弾いて覚えましょう」と常々話をしています。

一番自然に、ジャズを学ぶことが出来る方法を、私のレッスンでは実践しているのです。

ジャズを学ぶには良い先生に出会えることも大切です。

実際に当スクールに音大を卒業された方が、もっと実践的なことを学びたいと「ジャズアドリブマスターコース」に通われています。

こちらのブログもお読みください

レッスン事例 :音大卒20代女性 「コードネームを見てソロを吹きたい」

レッスン事例:音大卒20代女性「ジャズのスキルは必須と感じた」

 

こちらは体験レッスンを受講後入会され現在レッスンにお通いの生徒様のお話です。

体験レッスン事例:保育士40代女性「アドリブ上達したい!」 池袋東口

 

プロもアマチュアも「ワンランクアップする自分」を目指しましょう。

「無料体験レッスン」ございます。

「ジャズアドリブマスターコース」

 

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