こんにちは。
東京都豊島区池袋東口徒歩1分トランペットアンブシュア矯正&ジャズ専門音楽教室
セプテンバーミュージックスクール代表、トランペット奏者の細川玄です。
トランペット演奏中に音が揺れてしまう
楽器をぎゅっと握っても、それでも音の細かい震えを止めることができない。
このようなことでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは、あなたの「顎(あご)」 との関わりが深い話です。
また音が揺れてしまうという方の中には、高い音が出せない、音が鳴りにくい、音が出なくなってきた、綺麗な音が出せない 等、アンブシュアに関して様々なお悩みを持っている方が多いのではないでしょうか?
これ実は、それぞれ別々に起きていることではないのです。
今回は「吹いた音が揺れてしまって困っている」事例を中心に、正しいアンブシュアについてお話をしたいと思います。
この先には、これからあなたが気持ちよくトランペットを演奏できるための大切なヒントが書かれています。
どうぞお読みください。
「顎」は唇の振動を支える重要なフレーム!
今回のお話は、あなたが健康で、ロングトーンの時に、 細かく音が揺れてしまっているとするならば、 あなたのアンブシュアを見直すことで解決へ向かうことができます。
音が揺れているという現象は、 実際にはロングトーンをしている時に顕著に表れていることでしょう。
しかしこれは実際には、ロングトーン時以外でも、常に音が震えていると考えた方が良いでしょう。
鏡の前に立って、演奏中の自分の顔をよく観察してみると、わずかに下顎が揺れていませんでしょうか?
下顎は自由に動くことができるので、マウスピースと唇との間に、わずかな隙間を無意識のうちに作ってしまい、結果密着することができず、音が震えてしまっている方を多く見かけます
では密着できる角度で吹けば良いのではないか?
こう考えるのは自然ですが、 体というものは不思議なもので、なかなかこれができないのです。
できないからこそ、悩み辛い思いをしている方がいらっしゃるのです。
当スクール人気ブログはこちら
関連ブログ
トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その1
トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その2
トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その3
トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 最終回
唇とマウスピースの角度だけでは不充分
人それぞれ歯並びもありますから、唇とマウスピースの角度は、それぞれ多少違っていても何ら不思議はありません。
しかし、多くの生徒様を見ていて、唇とマウスピースの角度を治すだけでは、解決に至らないことが多々あります。
これは、 まず「舌」 のコントロールが重要なのです。
トランペットを吹くにあたり、舌の役割はざっくりと言うと、音程を司る「弁」のようなものです。
水道の蛇口も、弁がなければ、必要な水量もコントロールできませんし、 水を撒きたいと思う場所があっても、思うように水をコントロールすることは難しいでしょう。
トランペットを吹くときの舌は、これととても似た状況といえます。
水道で例えるなら「舌」という弁で「息」という水量をコントロールする。
トランペットで高い音を出したいのであれば、水道で言えば遠くまで水を飛ばすことと、とても原理は似ています。
そのためには、「息」と言う水量水圧を高めたり、コントロールする必要があり、そして「舌」という弁で、細かく飛ばしたい場所へ水を飛ばす、トランペットで言うならば、ふきたいメロディーを自在に奏でる事と、とても似ているのです。
では音が揺れてしまうというのは一体どういうことが起こっているのでしょうか?
ちょっとイメージしていただきたいのですが。
また水道に例えて話してみますが、家庭用の水道の蛇口から出る水でしたら、どなたでもだいたい欲しい量の水を汲み、キッチンでもお風呂場でも水を流したい場所に水を流すことができるでしょう。
コントロールはそれほど難しいことではありません。
しかしこれが、消防車のポンプ車から放水されるほどの水量や水圧だったらどうでしょうか?
私は消防士のことは詳しくありませんが、おそらくポンプ車から放出されるようなとても高い水量水圧の場合は、そのホースを握り支える際、「放水する姿勢」のようなものがあるのではないでしょうか?
きっと体を使って、低く腰を落とし全身でその水圧を支えるのではないでしょうか。
もし姿勢が不十分で、正しくなければ、消防士さんは体ごとホースとともにどこかへ飛ばされてしまうのではないでしょうか?
飛ばされなくても、放水される水はふらふらとどこか的の定まらないことになってしまうのではないでしょうか?
実はトランペットの口の中でも、 同じことが起こっていると考えてみてください。
ある程度の圧力で息をマウスピースへ向かって吹いているわけです。
そこに姿勢も定まらない「舌」があるならば、顎全体はふらふらと揺れて、結果音が揺れてしまうのはとても簡単に想像つくことだと思います。
関連ブログ
音がかすれる、高音がでなくなった、細い音になる トランペット
まず「舌」のセッティングがとても重要
そしてその舌のセッティングを支えているのが、顎全体となるわけです。
私の場合、演奏中の顎はどのようになっているかと言うと、下の顎はこめかみの下から、顎の先に向けて、筋肉は比較的緊張させて吹いています。
ですから、その日一日演奏が終了した後は、下顎についているこめかみの下の辺りの筋肉は、「今日は筋肉を使ったな」という心地よい疲労感が残っています。
私も人間ですから、その日によって調子悪い日もあります。
調子悪い日は大抵、この「顎」に充分な力が伝わっていないことが多いです。
したがって音全体、と言いましょうか、アンブシュア全体が、ふらついているように 感じます。
平たく言うと、「とても気持ちの良くない吹き心地 」となります。
「顎」 については、顎単体でアンブシュアに対してのアプローチを考えても、きっと何の結論も導き出せないと私は考えています。
正しく「舌」と「息」この二つのコントロールができて初めて、「顎」の役割の重要性に気づかされるのです。
併せて読みたいブログ
ハープという大きな楽器がありますよね。
フレームに張られた弦を爪弾くと、なんとも心地いい素敵な音色が出てきます。
あのハープのフレームがもし、ふらふら柔らかい素材で出来ていたらと想像してみましょう。
例えば柔らかそうなプラスチックでできていたとしたら。。
きっと音はぼやけて、私たちが美しいと思うような音色とは少し違う印象のものになるのではないでしょうか?
トランペットで言えば、ハープの弦は人間の唇にあたります。
その唇の振動を、下顎全体でがっちりと支えているから、気持ちよく演奏ができるのです。
顎とはそういう役割があるのです。
あなたが健康であるならば、上記の事は解決の糸口になる事でしょう。
それから。
付け加えてお話しなければならない事があります。
本態性振戦等、医療機関でそのような診断が出ている方のお話とは切り離して考える必要があります。
(こちらは医師の許可の元、別途特別なレッスンが必要なので今回は上記のお話はいたしません)
当スクールの「トランペットアンブシュア矯正コース」では、トランペットをこれから気持ちよく演奏出来るようになりたいあなたのために必要なノウハウを、できるだけ科学的なアプローチで説明し授けています。
それぞれの先生が、それぞれの感覚でノウハウを教えているのとはまったく別物のレッスンです。
ですから、 アンブシュアでお困りの方には、どなたにでもご納得いただける内容をお伝えしています。
アンブシュアについて、日々悶々と考えている方も多いでしょうが、 科学的なアプローチが理解できれば、 レッスンで行っている練習方法を理解して進めていけますので、その習得度は劇的に高まります。
高い音が出ない、音が鳴りにくい、音が出なくなってきた、これらは全て、別々に起きていることではないのです。
一つ一つを整えていけば、全てが整っていきます。
それがトランペットのアンブシュアというものです。
「トランペットアンブシュア矯正コース」はこちらをご覧ください。