こんにちは。

セプテンバーミュージックスクール代表の細川です。

 

 

今回がアンブシュアのお話、最終回になります。

トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その1

トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その2

トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 その3

はもう読んでいただけましたでしょうか?

 

1回目はアンブシュアを崩し、治すことを決意するに至ったお話。

2回目はT先生との出会い、そして復帰までの道のりについてのお話。

3回目は正しい情報を判断する重要性についてのお話、でした。

 

「舌」と「息」のコントロールの重要性については前述してきました。

今日は一番厄介な部分、個々で違う体に対してどう向き合うか、のお話です。

 

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なぜ自分は他の人と楽器の構え方が違うのか?に違和感を持った

トランペットを始めた小学生の時、最初に私は構えが人と違うな、と違和感を覚えました。

一緒にトランペットを始めた同級生はトランペットを構えた時、ベルの上下が顔とほぼ90度の角度で、かっこよく吹いていました。

しかし私はトランペットを構えたとき、ベルがかなり下がった形でないと音を出すことが出来ませんでした。

そして音域も広くありませんでした。

この違いが上達に大きく関わっているに違いない、と私は思いました。

ここから長く、正直苦しいとしか言いようのない戦いが始まりました。

 

自己流で色々試した。そしてとうとう音が鳴らなくなった

私の場合、ベルを下に構えた吹き方でした。そしてマウスピースのカップも上唇に浅くかかり下唇に深くかかっていました。

もちろん何も知らない小学生の頃、自然に、そして違和感なくそうしていたのですから、それはとても合理的な形だったのだと思います。でも高い音は鳴りませんでした。同級生と比べても。

 

ここで写真をお見せすることは遠慮しますが、私は上の前歯が、下の歯より前に出ています。

いわゆる出っ歯の状態です。

ちなみにこの上の歯と下の歯の間にノギスを突っ込んで、その開きを図ってみると1.94mmの段差があります。

そして側切歯は奥に引っ込む。要するに歯並びが悪い。

日常生活に困るレベルではなかったのと私たちの時代、あまり歯の矯正をしている方も多くはなかったので、私はこのまま育ちました。

しかしずっとこの歯並びがアンブシュアに影響を及ぼしていると漠然と考えていました。

 

そして完全にアンブシュアを崩してしまった高校生の頃、私は下顎を突き出し、ベルを上向きに構えたり、唇も吹くときは中央に力が寄るように唇を窄めて吹いたり、それは色々試行錯誤をしました。

何が正解なのか、もはやわからなくなりました。

何人かの先生にお金を払って習いに行きましたが、私の欲しい答えが返ってくることはありませんでした。

トランペットのアンブシュアはどんどん崩れるし、治し方は誰に聞いても必要としている情報は入ってこない。。

この時、「どうして良いのかわからない。。」はピークに達していました。。

「誰か助けてくれ」。。しかし、その想いは誰にも届きませんでした。

 

その後も、自己流でいろいろ試してみました。。

顎と上下の歯をそろえるように顎を突き出してみたり、口の中の容量が確保する為に下顎をグッと下げてみたり、それはもうかなり意識的にセッティングをしなければ吹けないのです。

しかしこれらは何ら良い結果には結び付きませんでした。

 

しかし、後に私はT先生と出会い、もっとシンプルにトランペットを吹くことの重要性を教えていただきました。

私は心の中に囚われていた思い込みから少しずつ抜け出してゆくことが出来たのです。

 

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さらにアクシデント、唇を大怪我。そこから得られた最大のヒント

2016年12月 私は自分の子供とリビングでふざけて遊んでいて、子供の頭が唇に直撃しました。

思いきりぶつかりました。

子供は「頭が痛かった」とその時証言していた程です。

上の前歯と子供の頭に挟まれた上唇。。あまりの痛さにただ事でない事態が起きたことはすぐに悟りました。

念のため。幸い子供に怪我はありませんでした。

 

レッスンを終えたばかりの出来事でした。

その痛さたるや半端なかった事と同時にトランペットが吹けるだろうか?と不安になりました。

舌で唇を触っても、唇から伝わる感覚もいつも通りではありませんでした。

 

上唇の中央、まさに普段マウスピースを当てている場所の広い面積に内出血を起こしていました。

上唇の内面にイメージとしてですが、小豆ほどの血の塊が確認出来ます。

そのせいで普段の唇の振動は取り戻せず、とうとう音は全く鳴らなくなりました。

本当にショックで、もう言葉もありませんでした。

 

全く音を鳴らすことが出来ない。。

その現実をどう受け止めれば良いのか。。

 

幸い、大きなライブ演奏は終えたばかり。

そして生徒様にも事情を告げて、少なくとも1カ月先にレッスンの日程を振り替えるなど協力してもらいました。

 

ところが。。

1カ月練習しても、音は鳴りません。

しかし私は辞めるわけにはいかないのです。。トランペットをあきらめるわけにはいかない。

この信念だけは変わりません。何十年経っても。

そして、また新たに決心をし、新しい挑戦を始める道を選びました。

 

ベストを捨て新しい可能性を探る、そこから見えてくる真のベスト

ずっと40年間唇の同じ場所(中央)にあてて吹いていたけれども、怪我をして吹けなくなりました。

しかし、唇自体はもう少し広い。左右どちらかの唇で音を鳴らすことが出来ないだろうか?そう考えていた頃の事です。

丁度、チェットベイカーの映画「ブルーに生まれついて」(Born to be blue) が劇場公開されていました。

まあ、映画を見ていただくことが一番ですし、ここで私がネタバレさせるのは避けたいのでぼんやり話しますが、彼も諸事情あって(笑)、唇を大怪我し(正確には歯を折られた)そこから試行錯誤の練習。

映画の中で彼は、マウスピースが当たる場所が右でも左でも、練習したからどちらでも吹けるようになった、と言っています。

しかもバスタブの中で練習をしてです。。(笑)

映画の内容が史実と合っているのならば、彼は短期間でアクシデントから復活をしたことになります。

これはおそらくこの後にも話す「舌」と「息」のコントロールはすでに体得していたという事がこの映画から読み取れます。

大変重要なヒントがこの映画の中にはありました。

 

私も映画の中のチェットベイカーと同じ状況に置かれた訳ですから、私なりに色々試すことにしました。

バスタブの中で練習はしませんでしたが。(笑)

 

マウスピースを当てる位置は唇の中央を外し、左側で、右側で吹く練習を始めました。

私の場合、右側にずらして吹くほうが良い結果が得られました。

そうすると、弱々しいながらも音が鳴り始めました。

日々練習を重ねてゆくと、音色が前とは少し変ってしまうものの、演奏が可能な程度まで吹けるようになりました。

しかも、高い音域がこれまでよりずっと楽に吹けるようになったのです。

 

2017年3月頃、けがから4カ月経った頃には、前と同じ程度まで吹くことが出来るようになりました。

音色も他人には聞き取れない程、元に戻りました。

この経験から大きなことに気づきました。それは・・

 

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個体差が悪さしている部分は切り離して考える。

まず「舌」と「息」の流れがしっかりしていれば基本動作をマスター出来たと考えてよい。

ひとつのゴールとしてそれを定めよ。という事です。

しっかりしているとは、いつでも再現が可能、という事です。

それでも音域が広がらなかったりする場合は別の原因を探る必要があると考えましょう。

この2点は切り離して考えて、レッスンのメニューを組むことが必要です。

何よりもこの「舌」と「息」のコントロールがしっかり出来ていれば唇や個体差の部分は、これだけの怪我をしてもそれほど大きな問題にはならない事を証明した訳ですから。

 

それから私は今日に至るまでマウスピースを右側にずらして吹いています。

そしてこの状態を冷静に分析します。

今まで音の吹き始めのタイミングでミスが多く出ていたことは、マウスピースを当てる角度が合っていない個体差から始まっていたこと、それがわかりました。

私の場合、無意識に楽器のベルを上にあげようとしてしまっている、これにより下顎からマウスピースが離れてしまい音のミスが出る。より不安定な演奏になる。

下唇ともピッタリと当たれば良い。しかしわかってはいるけど悪い癖なのでなかなか治りません。

そういったことをひとつひとつ検証し、練習によって潰してゆくのです。

 

再度ですが、「舌」と「息」の基本動作を習得することが最も重要。

そして例に挙げたようなマウスピースを当てる時の悪い癖など個体差からくる部分は、切り離して分析し、練習をしましょう。

自分ではなかなか気づけないところです。

当スクールでのレッスンで先生にみてもらうことで自分自身で気づけない個体差(悪い癖)を発見し、修正する最良の道となる事でしょう。

 

個体差の解決方法として、いつもと違う事を試してみる。

ベルの角度をコントロールする事、私が一番必要な練習でした。

そこでこんな工夫をしてみました。

楽器の握り方を変える、という事です。

これまではこうです。

まあ、一般的な握り方ですがね。

 

 

そして次のように変えたのです。

そう、左手の薬指を抜き差し間の下に配置するようにしたのです。

こう持つことによって支点が変ることによりバランスを変え、楽器自体の重さを利用し、自然とベルが下向きに振れるようにしました。

そして私の場合、高い音を出すときに、唇の角度をさらに右下に下げるイメージが無いと発音が途切れてしまう事も解かってきました。

 

そしてこうしたいわばマイナーアップデートと研究を常に重ねることで、

今日よりも明日、明日から先1年後の上達が見込めるのです。

それは何歳から取り組んでも。そして上達するのです。

私を見てください。私自身がそれを証明していますから。

 

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まず「舌」と「息」のコントロールレッスンを通して習得する事

「舌」と「息」のコントロールをレッスンを通して先ず習得する事、これが何よりも大切なことになります。

それを習得した前提の上で「個体差」と呼んでいる歯並びや唇の事、などが色々わかってくるのです。

自己流でやっているとこの順番が逆、もしくはバラバラになっていて、正しい情報すら生かせない状況が出てくるのだと私はようやく判りました。

レッスンを受けることで習得する事が大切です。

武道でいう「守破離」の心と全く同じことなのです。

 

それからもうひとつ。本番で調子を狂わせる原因に「メンタル」があります。

私も正直、強くありません。

しかしこれもステージに上がったら確実にコントロールできる自信がある、としたらどうでしょう?

いまとは違う結果になると思います。

あがってしまう一番の原因は心の中に「不安」があるから、この一点です。

アンブシュアを治せばこの不安も最小限までコントロールできるようになる事でしょう。

 

皆さんの大切な音楽、トランペット、金管楽器と向き合う時間。

沢山の楽しい時間といい想い出を作るために、アンブシュアの悩みは今日で終わりにしましょう。

勇気をもって一歩踏み出してください。

「苦しむあなたから、奏でる喜びに溢れるあなたへと、」全力で支援してゆきます。

私はいつでもあなたからの連絡を待っています。

 

 

長文を読んでくださったこと、誠に感謝申し上げます。

このブログが少しでもあなたのお役に立つ事を願っております。

 

 

トランペットのアンブシュア崩壊した私 そして再起までの軌跡 最終回

セプテンバーミュージックスクール

代表 細川玄

 

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